お知らせ

2022/11/02

【プレスリリース】都市の人々はどのような緑地をどの程度保全したいと考えているか?
横浜国立大学大学院環境情報学府の卒業生の冨高まほろ(2021年度博士課程前期修了)、同大学院博士課程後期4年の岩知道優樹、同大学院の佐々木雄大教授は、都市緑地に対する人々の保全選好度を評価した論文を発表しました。 都市における典型的な緑地タイプである都市公園と里山における景観および植物群落の写真を撮影し、それぞれの写真に対して、保全選好度(緑地を保全・管理するための環境税の年額を想定した場合に、人々が支払う意思のある額)を問うアンケート調査を行った結果、人々の都市緑地に対する保全選好度は対象とする緑地タイプや空間のスケールに左右されることが本研究により世界で初めて明らかとなりました。 人々が表明した都市緑地に対する保全選好度は400~500円程度となり、現行する環境税の年額(たとえば、横浜市みどり税)に比べて低い水準となっています。このことは、日本の都市緑地の持続的管理を効果的に進める上で、財源の確保が喫緊の課題の一つであることを示唆しています。一方で、生態系や生物に関する知識や幼少時の自然体験が豊富な人ほど保全選好度が高いことも本研究から明らかとなりました。都市緑地の保全・管理に要する社会的なコストへの理解を広めるためには、環境教育や自然体験の確保が必要不可欠であると考えられます。 本研究成果は、国際科学雑誌「Land Use Policy」に掲載されました(2022年10月27日付)。
詳しくは、詳細資料をご覧ください。詳細資料
2022/10/15

HPリニューアル
新たにPROJECTページを追加しました
2022/08/31
【プレスリリース】植物と微生物が山岳湿原の多様な機能を支える
横浜国立大学の佐々木雄大教授は、東北大学の陶山佳久教授、彦坂幸毅教授、ドイツ統合生物多様性研究センター(German Centre for Integrative Biodiversity Research: iDiv)のNico Eisenhauer教授らとの国際共同研究で、山岳湿原に生育・生息する植物および微生物が湿原の機能に果たす役割を評価した論文を発表しました。 青森県八甲田山系に多数分布する山岳湿原群を対象に調査を行い、特定の植物群および微生物群が炭素循環に関わる湿原の機能を支えていることを明らかにしました。さらに、湿原内に異なる植物群および微生物群が含まれるほど、湿原の機能が多様になることがわかりました。山岳域や寒冷地における湿原は、世界の陸地に占める面積は少ないものの、低温・過湿条件によって植物が分解されずに堆積するため、大きな炭素吸収源としての役割を果たしています。 今回の知見は、湿原において、多様で異質な植物群集を保全することで、多様な微生物群集の保全を促進でき、地球環境にとって重要な生態系の機能を維持できることを示しています。 本研究成果は、国際科学雑誌「Journal of Ecology」に掲載されました。
詳しくは、詳細資料をご覧ください。詳細資料
2022/03/31
本の出版
当拠点メンバーの佐々木が執筆(分担)した書籍が出版されました。
佐々木雄大(2022)気候変動と草原植生.坪充・黒崎泰典・衣笠利彦(編)『気候変動と乾燥地』,丸善出版,pp.80-89.
気候変動と乾燥地
2022/03/30
本の出版
当拠点メンバーの森、佐々木、鏡味が執筆(分担)した書籍が出版されました。
Mori AS, Sasaki T, Kagami M, Miki T, Yasuhara M (2022) Feedbacks between biodiversity and climate change. The Ecological and Societal Consequences of Biodiversity Loss, ISTE Ltd.
2021/12/29

HP公開しました。 ※アンケートは終了しています※
2021/11/29
メディア出演・取材
生物多様性保全が気候変動課題の解決の鍵であること、日本経済新聞サイエンス記事にて紹介頂きました。Nature Climate Changeにて出版論文及び関連論文に基づきます。
2021/11/29
本の出版
アカデミアにおける多様性・衡平性・包摂性を論じる論考を公表しました。学術論文出版と政策提言における障壁についての私見です。所属機関からのプレスリリースも公表しました。
Mori AS (2022) Diversity, equity, and inclusion in academia to guide society. Trends in Ecology & Evolution 37: in press.
2021/11/23
講演・セミナー
やいまSDGsシンポジウムにおいて、生物多様性についての講演を行い、パネルディスカッションに参加しました。
2021/11/19
メディア出演・取材
国際ワークショップ成果論文のプレスリリースが、NCEAS (National Center for Ecological Analysis and Synthesis)より公開されました。インタビューも掲載頂いています。